2014年2月13日木曜日

DigitalとAnalog

久々に電車に乗った。帰宅する人が多い夜6時

結構な乗車率で乗っている人の半分以上がスマホを操作している

その人差し指はまるでカーリングのストーンがリンクの上を滑るようにスーッと動いている

傍から見ていると妙に気味の悪い光景に見えて仕方ない。自分が操作してる時に周りからそう見えているのかと思い、おもむろにカバンから文庫本を取り出した。

じゃあ、新聞や本を読んでいる人が多くても気味が悪いのかと言われるときっとそうでは無いんだろう。 気持ちの問題かもしれないけれど、本はいろんな大きさがあって、雑誌や文庫本、新書にハードカバー。活字とはよく言ったもので、それぞれが何か活きているような感覚を受け取ることが出来る。

そんなことを考えながら電車を降りて家路に付いている時、最後にCDアルバムの歌詞カードを見ながら聞いたのはいつの日だったろうと思い出そうとしたけれど思い出せない。
ipodが登場して生活が一変した。車のトランクにあるCDチェンジャーは全く活用しなくなったし、CDはPCに取り込んだらよっぽどのことが無い限り、CDケースを開けることがなくなった。 聞き取りづらい歌い方や英単語はなんとなくでしか覚えなくなって、カラオケで歌った時に本当の歌詞を知ることもしばしば。でも、そんなデメリットよりも財布より小さい白と銀色の物体には何百枚もアルバムが入っていて聴きたいときに聴きたい音楽を僕に届けてくれた。今、カセットやMD時代に戻れと言われてもきっと戻れない。MDウォークマンから車のカセットデッキにつなぐ機器は今はもう過去の遺産なのだ。

学生の頃は、ソニーのCDコンポを持っているのがステータスでお年玉で買った。アイワやフナイのCDラジカセはダサいものだった。聞いている音楽は同じで違いなんか全くわからないくせにソニーが欲しかった。ソニータイマーがあるのは分かっていてもデザインが魅力的だったのだ。それが今や家にCDをかけて音楽を聞く機械が無い。

きっと今の20代前半より下の世代にはラジカセを肩に担いだ黒人なんてネタは通じないのだ。